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気づきを求めて。(higaki) 2008.07.11 Friday 23:50

「悪とはどこからくるのか」

〜気づきを求めて〜( ̄■ ̄;)!?



昔、ある男がいて世界の事について、たくさん考えました。

悪の起源について知ろうとした時、もっとも頭を悩ませました。


その問題について答えを出すことができませんでした。


「この世界は神のものだ」と彼は思いました。


「神は善のみを自分のうちに有することができる。
 どのようにして善から悪い人間があらわれるのか」


彼は何度も考えましたが、まったく無駄でした。


答えは見つかりませんでした。



ある時、そのもの思いに沈む男が道を歩いてる時に、

斧(おの)と話している木を見ました。


斧は木にむかってこう言いました。


「きみにはできないことが、ぼくにはできる。
 ぼくは君を切り倒すことができる。君は僕を切り倒せない」


このうぬぼれ屋の斧に、木はこう言いました。


「一年前ある男が、べつの斧で私の体を切り取って
            それで君の柄(え)を作ったんだ」



男がこの話を聞いた時、

明らかな言葉にすることはできないながら、

どのようにして悪は善から生じうるのかという

問いに対する答えをもたらすことのできる考えが

魂のなかにあらわれたのでした。



(『神秘劇』第二部「魂の試練」第九場)
    「泉の不思議」−四つのメルヘン ルドルフ・シュタイナー



 
 
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