皮膚防御能の仕組み

2008.10.28 Tuesday 23:49
アレーズエスパス


皮膚は直接外界にさらされ、さまざまな刺激を受けています。

大気中に漂う多数の物質、日光、寒冷。

湿度、摩擦圧迫、皮膚の表面に直接つく物質、それに細菌やカビ類に
いたるまで、外界から皮膚の受ける刺激の種類は数えきれないほどです。

それにもかわらず、皮膚は極めて丈夫で抵抗力が強く、
体内の臓器を守っているのです。


皮膚は外界から表皮、真皮及び皮下組織の3層からできていますが、
一番外側の表皮はわずかに0.7ミリメートル位の薄い層です。

表皮には最外層の角層をつくる角化細胞、皮膚の色素メラニンをつくる
色素細胞、及び免疫を担当するランゲルハンス細胞の3種類の細胞で
できていますが、その95%を占めるのが角化細胞です。


健康な皮膚のターンオーバーは約4週間〈28日〉と言われています。

表皮の一番下にある基底細胞と呼ばれる母細胞が分裂して、外へ外へと
増えていき2週間後には角質層になります。

角質層は生きている角化細胞としっかりと結合していますが、
外へ押し出されるにつれて、結合力が弱くなり、やがて垢と
なってはがれおちていきます。

その期間が約2週間で、合計4週間で健康な肌は入れ替わっていることになります。

image[image10091.jpg]


表皮の主成分である角化細胞は角質層をつくるだけではなく、
細胞間脂質(セラミド、コレステロール)をつくり、
また天然保湿因子(NMF)もつくっています。

天然保湿因子は、尿素、種々のアミノ酸、乳酸、イオンなど
多数の化合物の共同作用で角質層の水分を保っています。


この2種類の保湿能を持つ物質郡に加えて、脂腺でつくられる皮脂と
汗からなる皮脂膜が角層の表面を覆って、角質層の水分が大気中へ
奪われるのを防いでいるのです。

皮脂(スクワレン、ワックスエステル)は毛穴から皮膚の表面に出、
汗は汗腺(エクリン腺)から表皮に分泌され、両者が混ざり合って
皮脂膜をつくっています。

汗の成分は水ですが、少量の尿素と乳酸を含み、保湿効果を有しています。

このように健康な肌は角質層の水分を保つために3種類の仕組みを持ち、

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