オレが知ってる良い会社
2009.06.27 Saturday 23:47
アレーズエスパス
・・続き。
中小企業に勤めている仲間の多くは、そうやって会社の名前を伏せてしまうけれど、自分は違う。
「ボクは○○建設の工事課のAです」というふうに胸をはって答える、と言うのです。
そうするとどうなるか。
周りの視線が彼に集まり、一瞬、彼のいるテーブルがシーンとなる。 しかしA君はひるまない。
シーンとしたあとで、彼は、周りの女の子の目を見ながら、「ね、知ってる?ぼくの会社」
「知ってる?」「知ってる?」と順番に聞いてまわるんだそうです。
さて、そうするとどうなるでしょう?
聞かれた女の子たちが大変微妙な顔をするんだそうです。
つまり、知っていると言ったらウソになるし、知らないと言うと気の毒だし、
ということで返答のしようがないわけです。
A君は、そうゆう微妙な顔を見るのが、また楽しいと言うんです。
ちょっと屈折した喜びのようですが、ここで終わりではないのです。
A君はそう言ったあと、こう付け加えるんだそうです。
「そう、知らないだろう。知らなくていいんだ。このおれが知っているんだから。
オレが知っているいい会社なんだから、そのうちきっときみたちにも知って
もらえるような会社になるはずだ」と。
するとどうなるか。もう一度、周りがシーンとする。一同あ然といったところでしょう。
ところが、そのあと、思いがけないことが起こったといいます。
さっきまで、名刺を配っていた大企業に勤めている新入社員が、A君の目を
じっと見ながら、パチパチと大きな音を出して拍手をしたんだそうです。
その拍手につられるかのように女の子たちも拍手をしてくれた。
その大企業に勤めている人が、あとでこう言ったそうです。
「きみはうらやましいな。おれは入社して間もなく一年になろうとしているけれど、
じつは大しておもしろい仕事をしていると思えない。きみはいいよね。
入社三年目で自分と同い年だけれど、誰が知らなくてもおれが知っている
いい会社に勤めている。 そういう誇りをもって話ができるなんて。」
その後、二人は何度か飲みに行って、大変いい友達になったということです。
-
trackbacks (0)
<< 若者の暗号「ちょっとね」
”ねこ” >>
[0] [top]